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Date: Tue, 2 Mar 2021 08:34:40 +0900
From: 切明 義孝 
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Subject: [PHNetwork:001273] コロナ雑感その2
To: publichealthnetwork@umin.ac.jp (PHNetwork)
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新型コロナウイルスの感染ルートは主に飛沫感染や接触感染で空気感染は有っても稀だと
思います。
私事ながら新型コロナウイルス感染者と診断される前の複数の感染者をサージカルマスク
(標準予防策)にて診療しておりました。
またサージカルマスク(標準予防策)にて新型コロナウイルス感染者のPCR検査をしてい
たことも有ります。
患者様が新型コロナウイルス感染者と判明してからはN95マスクを使用していますが恐ら
くサージカルマスクと手指消毒を基本とした標準予防策にて予防できるように感じていま
す。

家族感染は起きやすく、一緒に食事をしたり席が近い仲間が感染するケースも多いです。
恐らく食事の際にはマスクを外して談話することが多いからでしょう。

https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf
厚労省の新型コロナウイルス感染症診療の手引きは良い資料です。

治療にあたっては既に新型コロナウイルス感染者の治療に当たっておられる先生方に治療
法を教えていただきました。
基本的に厚労省の新型コロナウイルス感染症診療の手引きの通りです。

有名なレムデシビルについては効くのか効かないのか良くわからない記載になっておりフ
ァビピラビルは生殖器への毒性がありそうです。
個人的には副作用の少ないカモスタットとイベルメクチンの使用を勧められて使用しまし
た。
フルボキサミンという薬を勧める先生もおられましたが嘔気が出やすく飲めない患者が多
い薬なので私は使いません。

デキサメタゾンは一番手ごたえを感じました。
デキサメタゾン(デカドロン)は免疫抑制作用があるため感染症に対しての使用に議論が
ありますが重症感染症に適応がある薬です。
高熱が持続する者、酸素飽和度が低下傾向にある者はサイトカインストームが起きている
可能性があり有用だと言われています。
デキサメタゾン(デカドロン)は軽症者の死亡率減少に寄与しないようなことが書かれて
いますが自覚症状の改善にも有用だと思います。

解熱剤は厚労省の新型コロナウイルス感染症診療の手引きでは治療薬にあげられていませ
ん。禁忌でもありませんが注意が必要です。
体温を下げることにより新型コロナウイルス感染のPCR検査実施が遅れたりサイトカイン
ストームを見逃しかねないので使いませんでした。
また解熱剤を使って就業前の検温をすり抜ける職員がいると厄介なので注意喚起が必要で
す。
アイスノンは再冷却の際に冷蔵庫等を汚染し感染を広げかねないので使用禁止としました
。
また新型コロナの対応を怖がる職員には遠慮なく休んで頂きました。
逆に緊急事態が来ると燃え上がる職員も多いので一部が休んでもなんとかなるものです。

ちなみに新型コロナウイルス流行の第三波はワクチン接種前に下火になっています。
次に来る可能性のある第四波は英国株の可能性が高いと言われています。
次のウイルスにワクチンが効くかどうか判りませんがサージカルマスクで十分予防可能だ
と思います。
http://www.qlifepro.com/news/20210222/e484k.html

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      公衆衛生ネットワーク
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